ジャンゴ・ラインハルトとギター

Dホールのギター
Dホールのギター

 ジャンゴ・ラインハルトが後世に残した影響は、音楽自体のみにとどまりません。ジャンゴが演奏した楽器であるギターへの影響はとても大きく、彼が演奏していた独特の形をしたセルマー社製(現在はサックスなどのみを製造している)ギターは、「セルマー」や「マカフェリ」という呼び名で独特の存在を確立しています。

 

オーヴァル・ホールのギター
オーヴァル・ホールのギター

 ジャンゴがはじめて手にしたマカフェリギターは、通称「Dホール」と呼ばれ、サウンドホール(ギター中心部の穴)の形がD型のものでした。マカフェリギターと言われるのは主にこちらのモデルです。のちに、「オーヴァル(楕円形)ホール」のセルマーギターを使いました。

  セルマー・マカフェリギターと通常のギターとの大きな違いは、独特なサインドホールの形と、ブリッジ(弦の乗っている部分)、内部のブレーシングといわれる補強の形です。この独特な設計により、通常のギターとは違った音色がでるため、ジプシー・ジャズスタイルのギタリストはこのスタイルのギターを好んで使います。ジャンゴ・ラインハルトは彼のギターの音を「ピアノのような音」と表現し、生涯愛用しました。

 

通常のアコースティックギターの内部
通常のアコースティックギターの内部
セルマータイプギターの内部
セルマータイプギターの内部

通常のギターのブリッジ
通常のギターのブリッジ
セルマー・マカフェリ・ギターのブリッジ
セルマー・マカフェリ・ギターのブリッジ

セルマー社製ギターは1932年から1952年の間でのみ製造され、1,000本あまりしか存在しなかったようです。当時からセルマー社以外の職人たちによってセルマーギターのレプリカが製作されてきました。そして、ギターのひとつの種類として確立され、世界中のギター職人によって製作され、ジプシーギター奏者により演奏されています。

A.T.guitars製 セルマータイプ
A.T.guitars製 セルマータイプ